長有俊
有俊は大和国当麻派の刀工で、初代は二字銘をきり、時代を文永頃と伝えており、実在するものに永仁六年紀の作がある。長有俊三字銘に切る作は二代とされており、時代が建武頃で、長の字を小さく、有俊の二字を大きく切る。
長有俊とは長兵衛尉有俊の略と言われるが、長谷部氏の長を冠したとする説もある。形状:鎬造、庵棟、やや細身、小鋒。鍛:板目に杢交じり、処々流れごころあり、地沸つく。刃文:直刃調に浅くのたれ、ほつれごころあり、小互の目交じり、匂を勝ち小沸つく。帽子:直ぐに掃きかけて焼き詰めごころとなる。
(参考文献:名品刀絵図聚成 田野邉道宏著書・古刀新刀刀工作風事典 深江泰正著書・重要刀剣図譜 日本刀 五ヶ伝の旅 山城伝 田野邉道宏著書より転載・引用・抜粋 画像:重要刀剣図譜より転載)